出版のお知らせ

2018年11月に初の書籍が出版されました!

アトピー経験のない方へ手紙を書きました

こんにちは。

アトピー改善アドバイザーの桒野靖士(くわのやすし)です。

 

最近、アトピーの人とアトピーじゃない人の関わり合い方について考える機会が立て続けにいくつかあったんですよ。

お子さん、

ご主人、奥さま、

お父さん、お母さん、

彼氏、彼女、

友達、

親戚、

などなど、

「身近な人がアトピーで自分はアトピーじゃない」

このメルマガの読者さんの中にも、そういう状況の方がおられると思います。

 

今日は僕がアトピー全盛だった頃に、周囲の人に抱いていた感情を思い出しながら、アトピーじゃない人にどう接して欲しかったかを書いてみますね。

 

 

許してください

 

12年前の僕から、アトピー経験のないあなたへ

 

最近はアトピーの状態が思わしくなく、まるでジェットコースターに乗っているかのような、浮き沈みを体験しています。

アトピーが悪化してくると、周りの人にたくさんの迷惑をかけてしまって、いつも申し訳なく思っています。

これから僕が書くことは、あなたを傷つけてしまうかもしれないし、悲しい思いをさせるかもしれないし、怒らせてしまうかもしれません。

でも、僕が抱えていることをここに記しておくのは、意味があるような気がしています。

ですから、これに対してあなたがどのように感じられるかは一旦考えずに、思うままに書いてみようと思います。

どうか、これを読んで感じたことは、あなたの中で処理していただければと思います。

寛容に甘えることとなり、申し訳なく思います。

 

アトピーが悪化すると、僕のパフォーマンスは著しく低下します。

仕事も勉強も手につきません。

電話にも出られません。

メールの返信なんてしてる場合じゃありません。

約束した時は元気だったけど、前日に悪化すればその約束は守れなくなります。

連絡する力もないし、明け方まで眠れないので約束の時間になっても起きられません。

睡眠不足に加え、意識がかゆみに向いてしまうので、理解力、コミュニケーション力、注意力が低下します。

IQが大幅に下がっているような感覚です。

免疫は異常に活性化するし、カラダは皮膚の再生にかかりっきりになるため、エネルギー消費が凄まじく、少し動くだけで疲れます。

こんなふうにすぐに弱ってしまう自分が情けなく、気持ちもふさぎ込んでうつ状態のスイッチも入ってしまう。

とにかく人と会いたくない、話したくない、見られたくない。

そんな状態です。

 

そんな中、今僕のココロの奥底で何度も反復しているのは

「僕のせいじゃないし」

という、せせこましい感情です。

 

周囲に迷惑かけて「申し訳ない」し、

簡単な事もできなくて「恥ずかしい」し、

自分は「劣ってる」って感じるし、

なんか「イライラ」する。

そんないろんな感情が渦巻くのですが、深いところでは、

「僕のせいじゃないし、責めないでよ」

って思っています。

それほど僕は追い詰められているのです。

 

僕の能力が落ちてしまっているのは、事実、アトピーというハンディキャップを持っているがゆえの弱さであって、僕の意思や努力ではどうにもならない状況なのです。

死に直結している病気ではないので、どうしても軽く見られる傾向にあるのですが、アトピーは確実に僕のココロとカラダを食いつぶしていきます。

その恐怖に僕は今にも押しつぶされそうです。

 

生活習慣やメンタルを見直すことで、アトピーが消えるという話をあなたも聞いたことがあるでしょう。

僕がこんな状況になっているのは、僕がだらしない生活をしているからだとあなたは思うかもしれません。

確かにこれまでの僕は、食生活についても、人との接し方についても、自分の考え方や生き方についても特に省みることなく生きてきました。

そのことは認めます。

 

でも知らなかったのです。

そのことでアトピーがこんなに酷くなるなんて。

 

それに、同じような怠惰な生活を送っていても、アトピーにならない人もたくさん居るじゃないですか。

生活習慣が乱れていても、アトピーになるかならないかは「たまたま」なのです。

あなたがアトピーになる可能性だってあるし、今なっていないのは「たまたま」です。

 

あなたはいつも、

「掻かないほうがいい」とか、

「ステロイド塗ってたら治らない」とか、

ちょっとかじった程度の知識でアドバイスしてきますが、あなたもアトピーになってみれば、そんな簡単な話ではないことがわかることでしょう。

世の中にはアトピーに対してのアドバイスがたくさんあります。

添加物を避ける、

甘いものを控える、

バランスのよい食事をする、

日光を避ける、

軽い運動をする、

サプリメントを摂る、

病院へ行く、

薬を塗る、

などなど。

こういうことをなぜ僕がちゃんとやらないのか、あなたは不思議に思っているかもしれませんね。

実は、やらないのではなく、できないのです。

やろうやろうと思っても、カラダとココロが付いてきません。

あなたにとっては簡単にできることでも、今の僕にとってはあまりに高いハードルなのです。

 

そういうこともあなたは「たまたま」アトピーにならなかったから、わからないのです。

 

ですが僕も今になってようやく、食について、自分のココロについて、向き合うことを始めました。

 

スタートラインに立つまでにずいぶん時間がかかったことを恥ずかしく思いますが、僕がこのことに気づくためにはそれだけの時間と経験が必要だったのです。

いつも活動的で輝いていて、どんなことも滞りなく実行していく、能力の高いあなたから見れば、僕の歩みは亀のように遅く感じられるでしょう。

ですが、これが僕の精一杯なのです。

 

これからアトピーが消えることがあるとしても、ずいぶん時間のかかる取り組みになるでしょう。

もしかしたら、努力の甲斐なく、アトピーは消えないかもしれない。

途中で怠けてしまうこともあると思います。

そうなれば、あなたにはさらに迷惑をかけることになってしまいます。

 

どうか、僕を許して下さい。

常に頑張り続けることなど、僕にはできません。

アトピーであることで、すでに僕は十分追い詰められています。

どうかこれ以上は追い詰めないでください。

 

僕がどれだけ頑張れるか、

規則正しい生活を送れるか、

アトピーと向き合えるかどうか、

それは僕の課題であって、あなたの課題ではないはずです。

 

おせっかいを承知で言わせていただけば、あなたの課題は

「どうしてアトピーの僕を放っておけないのか?」

「どうして僕のようなデキの悪い人間を許せないのか?」

といった点だと思います。

 

世の中には

身体の弱い人間、

うまく言葉を使えない人間、

順序立てて考えられない人間、

細かいことに気づかない人間、

気にしすぎて動けなくなる人間、

変わりたくても変われない人間、

そんな人がいてもよいのではないですか?

 

苦しい経験、

悲しい経験、

悩みの時期、

そういうダークな体験をすることも、人生の大切な1ページにはならないでしょうか?

 

どうしてそんな存在を認めようとしないのでしょうか?

どうして僕を変えよう、助けようとする必要があるのでしょうか?

 

あなたの課題は僕のような人を「許す」ことではないかと思っています。

 

どうか、僕を明るく前向きな人間に変えようとしないでください。

どうか、僕を目標に向かうだけのロボットに育てようとしないでください。

 

僕には寄り道が必要で、暗い感情の沼に肩まで浸かる時間が必要なのです。

そしてそこから抜け出すのが僕の課題です。

僕には現状を一気に変えるだけの力はありません。

きっとまだまだ迷惑をかけるし、足手まといになるだろうし、うまくスピーディにやれない僕を目障りに思うでしょう。

 

ですが、そんな僕の存在を、どうか許してください。

それでもあなたのそばに居たいのです。

。。。。。

 

僕は12年前、アトピーが酷くなっていく中で、劣等感を募らせ、孤立していきました。

それまでできていたことができなくなっていく、そんな恐怖に追い詰められてなんとか元のパフォーマンスを維持しようと頑張りましたが、もはやそんな頑張りの利かないほど、アトピーは酷くなってたんです。

周りからはアトピーを治すための情報がたくさん入ってきました。

そのたびに「やっぱりアトピーは治さないといけないんだ」っていう焦りが出てきます。

だんだん「治せないのは自分のせいだ」という自分自身への責めも出てきて、とても苦しかった記憶があります。

 

また、自分自身を責めると同時に「自分のせいじゃないし」っていう思いも 実は湧いていたんだなということを最近になって気づきました。

許してほしかった。

 

確かに周りから見れば、

期待した仕事をしてもらえなかったり、

受験に失敗しそうだったり、

本人の人生が壊れてしまいそうだったりするので、

失望や心配が湧き上がってくるのでしょう。

でも、それを本人にぶつけるのは得策ではないかもしれません。

本人がすでにそれを一番感じているから。

 

周囲の人は許してあげてほしいんです。

もちろん周囲の人も必死こいて一生懸命生きてるんで、余裕ないのもわかります。

でも人間関係は「許し、許される」というやり取りがないと、いつか必ず崩壊します。

アトピーを抱えている以上、健康な人と同じ仕事量、学習量はこなせないのです。

 

是非一度、アトピーの人がどれほど追い詰められているか、どれほど頑張ろうとしているか、そのことに想いを馳せていただけるとうれしいです。

 

僕のセミナーにはアトピー以外の方もご参加いただけます。

来ていただいて、他のアトピーの方と接することで、

理解できることもあると思うので、よかったらこういう場にも足を運んでみてください。

 

7/2 アトピーの5つの側面 実践セミナー

https://www.reservestock.jp/events/187916

 

乱文失礼いたしましたm(_ _)m

 

 

 

 

アトピー改善アドバイザー

桒野靖士(くわのやすし)

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

1980年生まれ、大分県出身。 大阪大学卒業後、大手メーカーに経営企画スタッフとして勤務。 入社の数ヶ月後からアトピー性皮膚炎を発症。 2年間ステロイドを使うが改善が見られなかったため、25歳のとき脱ステを決意。 激しいリバウンドの最中に出会った分子栄養学に可能性を感じ、ほぼ独学で学ぶ。 3年間の試行錯誤の末、アトピーの症状はすべて消えた。 しかしその後、ココロの不安定さから人間関係やお金の問題に悩むこと更に3年。 仕事を転々とし、最後は1年間の無職無収入を経験。 自分を変えたいと心理学や感情について独学で学ぶ中で、1冊の本をきっかけに社会復帰。 自分にできることは何かを考えた末、アトピーの体験・知識を伝えることを決意。 アトピー改善アドバイザーとして全国で講演やカウンセリングを行い、「アトピーを味わい尽くすと、人生が変わる」というメッセージを伝えている。