出版のお知らせ

2018年11月に初の書籍が出版されました!

アトピーで外見が変わってしまったら自信がなくなった、のか?

急に寒くなったり、台風が来たり、季節がぐるんぐるん。一説には、太陽と地球の距離が近いことで、様々な気象の変化が起こっているのだと、友人が教えてくれました。

確かに、その方が、二酸化炭素の量とかより圧倒的に影響が大きそうだ。

まぁ、なにが原因かはわかりませんが、与えられた環境で、面白く生きるしかないですね。

 

こんにちは。

アトピー改善アドバイザーの桒野靖士(くわのやすし)です。

 

アトピー性皮膚炎になって困ること、それは「見た目が変わる」こと。

今日はそんな「見た目」と「自尊心」について。

 

見た目が変わる悲しさ

一番酷かった頃の顔は今でも忘れられないですね。

顔中リンパ液まみれで、

真っ赤で、

まぶたが腫れぼったくて、

首には深いシワ。

ごわごわした肌質に、

乾燥してはがれた皮膚が鱗のようにめくれて落ちる。

肩にはいつもその皮膚が降り積もっていて、清潔感もへったくれもありませんでした。

 

そんな派手な見た目なので、周囲からはいろいろと心配されます。

掻かない方がいいんじゃないか?

ちゃんと病院に行った方がいいんじゃないか?

薬は塗ってるの?

もう今日は帰った方がいいんじゃない?

 

心配されるのが辛いので、「いや、先月よりだいぶ良くなってるんですよ~」って明るく振る舞うこともありました。ほんとは夜中に狂ったように掻きむしり、一睡もできていないのにね。

ネット上の掲示板でアトピーを検索すると、アトピーの人たちの体験談とともに、アトピーの人への差別的な書き込みもたくさん見つかります。

「アトピーってキモい」

「うつるんでしょ」

「遺伝するんだからアトピーの人間は子供作るな」

 

こんなの平気で書く人がいるんですよね。彼らに何があったのか知りませんが、アトピーの人たちを蔑むことで、自尊心を保っているような、ある意味でかわいそうな人たち。

そう、自尊心。

言われるこちら側の自尊心は傷つくんですよね。心配されたり、蔑まれたり。

かゆみと同等か、それ以上の悲しさです。

 

隠したくても隠せない

何しろ顔面に症状が出ます。僕は出なかったですが、手に出る人も多いです。

そういう、他人に見えるところに出るので、隠そうにも隠せないですね。

 

ステロイドを塗ればごまかせますが、調べれば調べるほどステロイドの悪い側面ばかりが強調されてくるので、使おうという気にはなれませんでした。

※今は使っても良いと思っていますが、幸い使う機会がありません v

 

多くの人は、自分のだめなところ、嫌なヤツなところ、嫌いなところ、弱いところを隠したいと思っているでしょう。

でも、アトピーの人たちは、一番隠したい「アトピー」を隠すことができないという、強烈なコンプレックスに苛まれているんです。

僕は、自分でセミナーをやろうと思い立ったとき、当時の顔写真を探しました。でも、ほとんど見つかりませんでした。何人かで撮った画質の荒い集合写真しか残ってないんです。アップで写真を撮られるなんて、嫌だったんでしょうね。私服で外出するときは、いつも深々とニット帽をかぶっていました。できるだけ肌の露出を避けて、アトピーであることに目がいかないように。

ちょうどその頃に知り合った人たちなんかには、「桑野さんって“ニット帽!”ってイメージだわぁ」って今でも言われます(笑)

隠して隠して、でも隠しきれず。

 

どんどん失っていく自信

今はどうなのかちょっとわからないんですが、アトピーになる前の僕は、自分に自信がありました。

小学校の頃からずっと優等生でした。何に対しても器用で、ちょっと練習したり学んだりすると、たいていクラスメイトより上手にできて、成績も良くて、でも嫌なヤツにならず、人付き合いも割と上手にこなす。そんな感じでした。

生徒会やったり、弁論大会に出たり、バンドでライブやったり、大学も自分にはちょっとキツいかな?っていうところを、根性で合格しました。

あれもできて、ほめられた。

これもできて、ほめられた。

そうやって自信をつけてきました。

 

ところが、アトピーにどっぷりハマったとき、僕は積み重ねてきたその自信を保つことはできなかったんです。コンプレックスの塊になっていました。

僕は一人でできるんだ!

心配なんかされたくない!

こっち見るな!

アトピーの人だって目で見るな!

 

あ~、こうやって書いてみると、今でもこういうとこあるなぁ(笑)人に弱みを見せまいとしてしまう(. .;)

まぁ、とにかくそんな状態ですよ。自信がない。

 

あれ?あったはずなのに。どこへいったんでしょうね?

 

自信は「ほめられポイント制」?

そんな状況をくぐり抜けて、その後もいろんな感情の浮き沈みを経験して、今、なんとなくわかるのは、僕は元々自信なんて持ってなかったんだということです。

自信がなかったから、せっせと勉強して、せっせと成果を出して、せっせと愛想良くして、せっせとほめられようとしてたんです。できるとほめられる。ほめられると自信がつく。

ほめられて初めて自信がつくんです。ほめられなかったら自分の価値は下がる。

 

だからほめられるようにやらなきゃ。

期待に応えなきゃ。

怒られるなんて終わってる。

怒られるの超コワい。

期待はずれとか、空気読めないとか、そんなこと言われてしまったら、存在価値ないよね。。。

そんなふうに思ってました。

 

よーく見たら、全然自信ない人ですよね(笑)

だって、そもそも自分には存在価値がないと思ってるんだから。価値を高めるために、ほめられ続けないといけないって思い込んでたんだから。

0点スタートの「ほめられポイント制」です。そんな点数稼ぎの人生をやってきてたんです。

アトピーになって見た目が変わったから自信がなくなったわけじゃなかったんです。もともとなかった。アトピーになることで初めてそれがあらわになった。それだけでした。

点数稼ぎする人生なんて面白くないし、自分はそもそも0点なんかじゃない。そのことに気づいたのは、アトピーから抜け出して、さらに数年経ってからです。でも、アトピーの経験がなければ気づかなかったと思います。

今まで積み上げてきた「ほめられポイント」が、なんの役にも立たんと気づくきっかけがアトピーでした。

 

自信なくしてる?

自尊心は、点数ではありません。

アトピーだろうと、見た目が醜かろうと、点数が下がるとかそんなことないんだと思います。

僕らの価値はそんなことでは量れない、別次元の話なんだと思います。

じゃあ、自尊心って何なのか?それはもうちょっと僕の中で言葉が熟してくれないと、語れないなぁ。いつか、さらさらっと言葉が出てくるのを待ちます。

でも、自信ないなぁって思っている人、もしかしたら、それ、勘違いかもよ!

 

 

 

 

アトピー改善アドバイザー

桒野靖士(くわのやすし)

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

1980年生まれ、大分県出身。 大阪大学卒業後、大手メーカーに経営企画スタッフとして勤務。 入社の数ヶ月後からアトピー性皮膚炎を発症。 2年間ステロイドを使うが改善が見られなかったため、25歳のとき脱ステを決意。 激しいリバウンドの最中に出会った分子栄養学に可能性を感じ、ほぼ独学で学ぶ。 3年間の試行錯誤の末、アトピーの症状はすべて消えた。 しかしその後、ココロの不安定さから人間関係やお金の問題に悩むこと更に3年。 仕事を転々とし、最後は1年間の無職無収入を経験。 自分を変えたいと心理学や感情について独学で学ぶ中で、1冊の本をきっかけに社会復帰。 自分にできることは何かを考えた末、アトピーの体験・知識を伝えることを決意。 アトピー改善アドバイザーとして全国で講演やカウンセリングを行い、「アトピーを味わい尽くすと、人生が変わる」というメッセージを伝えている。