出版のお知らせ

2018年11月に初の書籍が出版されました!

延々と続く炎症

「アトピー性皮膚炎」のように「炎」という文字が入っている病名は、特定の場所で炎症が起こっていることを意味します。

皮膚炎:皮膚の炎症

鼻炎:鼻の粘膜の炎症

結膜炎:瞼の裏の炎症

中耳炎:耳の中の炎症

食道炎:食道の炎症

気管支炎:気管支の炎症

などのように「体の部位+炎」で病名になっているものがたくさんあります。他にも脳炎・肺炎、胃炎・腸炎・肝炎・腎炎・胆管炎・ 膀胱炎・尿道炎・関節炎・腱鞘(けんしょう)炎・前立腺炎などなど、あらゆる場所に炎症は起こりますし、 食道から直腸まで消化管全体で炎症が起こるクローン病のように広範囲にわたって炎症が広がってしまうような病気もあります。

炎症とは本来、 カラダの傷ついた部分や菌・ウイルスなどに侵された部分を 修復するための働きと言えます。

例えば、転んでけがをしたとき、 擦りむいた箇所が赤く腫れたり、 熱を持ったりしますよね。 風邪をひいたときにのどが痛くなって、 赤く腫れ、熱を持ちますよね。 あれが炎症です。炎症が起こっている場所では、 菌をやっつけるために白血球が集まり、 修復のために血液がたくさん流れてきたりします。痛みを伴いますが、 炎症がおこることで僕らの体は多少壊れても、 元に戻れるようになっているんです。

しかし、この炎症がなかなか収まらず、 慢性化してしまうことがあります。特にアトピーの人はその傾向が強く、 何年も炎症が続いてしまうことが少なくありません。皮膚での炎症はとにかく耐え難い痒みを伴います。アトピーの一番厄介な症状はこの痒みですが、 これは「炎症」のせいなんですね。

けがをしたときや、風邪にかかったときの炎症は、 その場所が回復すると同時に収まります。ところが、アトピーの人は一度起こった炎症が ず~っと続いてしまう傾向にあるんです。

実はこれには、食生活によって作られた体質が影響しています。 体の中には炎症を起こすホルモンと炎症を抑えるホルモンがあり、 これらは僕らが口から食べた「油」を材料に作られています。炎症を起こすホルモンは「植物の油(オメガ6脂肪酸)」、炎症を抑えるホルモンは「魚の油(オメガ3脂肪酸)」からできています。

「植物の油」といえばサラダ油のことです。 コーン油とかべにばな油とかごま油とかいろいろありますが、 栄養学的に言うと「リノール酸」などと呼ばれるものです。 「魚の油」といえば、サンマとかを焼いたとき、 グリルの 底に透明な液体が溜まってますよね。 あれです。 栄養学用語では「αリノレン酸」などと呼ばれます。

ちなみに、この「植物の油」と「魚の油」は、 人間の体の中で全く正反対の働きをすることで知られています。

今日のテーマの「炎症」についても「植物の油」は炎症を起こし、 「魚の油」は抑えるという正反対の働きをしますし、 他にも「植物の油」は血液を固めるたり血管を収縮したりして 血圧を上げる働きをしますが、 逆に「魚の油」は血液をサラサラにしたり血管を広げて 血圧を下げる働きをします。

こんなふうに正反対の性格をした栄養素なので、 体の中にバランスよく取り入れる必要があります。理想的なのは、「植物:魚=2:1」の比率と言われています。

 

さて、ここで少しご自身の食生活を振り返ってみてください。「植物の油」と「魚の油」どちらを摂る機会が多いでしょうか?おそらく「植物の油」を摂る機会が多いという方がほとんどだと思います。現代の日本人の食生活を考えると、 平均的には「10:1」くらい、 アレルギーなどの疾患を抱えている人であれば 「30:1」くらいまでバランスが崩れているだろうと言われています。考えてみれば、 外食ばっかり、 揚げ物中心の食事、 スナック菓子大好き、 たまに体を気にして食べるサラダにかけるドレッシングも サラダオイルが主原料…みたいなことになっていて、 「植物の油」を摂る機会はかなり多いことがわかります。

一方魚は、高いし、調理がめんどくさいし、 臭いが付くし、骨があるしで、 飲み会のコース料理で出てくる刺身の盛り合わせくらいしか 食べてないというような方も多いのではないでしょうか?このバランスだと、体内には 炎症を起こすホルモンの材料ばかりが大量に仕入れられていて、 抑えるホルモンの材料が完全に不足している状態になっている ということはご理解いただけると思います。これでは当然炎症を抑えることなんてできません。

「植物の油」たちがめちゃくちゃ盛り上がってる六本木のクラブに、一人で乗り込んでいった「魚の油」が「静かにしてよ~」って言ったって誰も聞こえないですよね。。。カラダの中がそんな状態になってるんです。それで一度皮膚で炎症が起こってしまったら、抑え込むことができずに、ずっと炎症が起こり続けるということになっているわけです。

でも、ここまで理解できれば、 炎症を抑える体作りは簡単だということもわかってきますね。つまり、「植物の油」を減らして、「魚の油」を増やせば、体質はかなり変わるということです。

例えば、ランチにいつも食べている唐揚げ定食をやめて、焼き魚定食にするなど、やれることはいろいろありますね。とにかく揚げ物を徹底的に避ける。家で料理する時もサラダ油を使わずにオリーブオイルを使う。オリーブオイルは「植物の油(オメガ6脂肪酸)」とは種類が違って「オメガ9脂肪酸」という分類に入ります。 そんなふうにして、徹底的に「オメガ6」を摂る量を減らすんです。

そして魚を積極的に食べる。でもどれだけ食事で頑張っても魚を食べられる量は たかが知れていると思います。体質をガラッと変えるには、「2:1」を目指すのではなく、 一時的に「1:2」と逆転するくらいまで持っていきたいものです。なので食事だけではおそらく足りませんから、 不足する部分はサプリメントなどで補いましょう。「魚の油」のサプリメントは、 「EPA」「DHA」という表示で売られています。

食生活を改善することで、炎症をコントロールできる体を取り戻すことができると、アトピーの症状としてもずいぶん楽になってくると思います。ただし、どのくらい時間がかかるかは人によってことなるでしょう。

僕も炎症体質から抜けるのに1年くらいかかりました。ある意味、根気の要ることです。アトピーからの脱出はほんとにダイエットに似ています。本人の向き合い方次第だとも言えます。ぜひ食生活を見直して、炎症体質から抜け出しましょう。

 

 

 

 

アトピー改善アドバイザー

桒野靖士(くわのやすし)

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

1980年生まれ、大分県出身。 大阪大学卒業後、大手メーカーに経営企画スタッフとして勤務。 入社の数ヶ月後からアトピー性皮膚炎を発症。 2年間ステロイドを使うが改善が見られなかったため、25歳のとき脱ステを決意。 激しいリバウンドの最中に出会った分子栄養学に可能性を感じ、ほぼ独学で学ぶ。 3年間の試行錯誤の末、アトピーの症状はすべて消えた。 しかしその後、ココロの不安定さから人間関係やお金の問題に悩むこと更に3年。 仕事を転々とし、最後は1年間の無職無収入を経験。 自分を変えたいと心理学や感情について独学で学ぶ中で、1冊の本をきっかけに社会復帰。 自分にできることは何かを考えた末、アトピーの体験・知識を伝えることを決意。 アトピー改善アドバイザーとして全国で講演やカウンセリングを行い、「アトピーを味わい尽くすと、人生が変わる」というメッセージを伝えている。